【某旦那重傷記念／独り言小説】消涙憐礼

山のように 包帯を巻かれて、それでも笑う姿に。
どれだけ泣きそうになったかなんて。
ただ、そのまま庵に背をむけたのは。
自分でもわからない感情ー。


何に身を任せることもできず、川の水に足をつけた。
ぼろぼろになった彼の残像と、笑顔が、浮かんでは消える。
わかっているのだ。頭では。
戦うこと、傷つく事は、課せられた使命なのだから。
冒険者であれば５日もあれば治ってしまうのも。
それでも、心配と。寂しさが渦巻いて。

重傷者の目の前で泣くような醜態を晒すくらいなら一緒にはいないでおこう。
そう決めてみたものの、正直、どこまで保てるかあやしかった。
看病したい。できるなら。言ってしまいたい。
寂しかった。心配だと。
無茶をするなと、怒りたい。決してそうではなく、全力を出したとわかっていても。

たとえ会えなくても、思う心があればよかった。
寂しくても、たまに話せればそれで満足だった。
足りなくなったのはいつからか。
心が何かを訴えるのに、ふたをして。
久しぶりの再会は。重傷ー。

いろいろ。
この渦巻く感情を。ぶつけてしまいたい。
きっと楽になれるだろう。
わかっている。

でも。
それらの感情が、彼への鎖になる。
自分が鎖になるくらいなら。
自由な彼の心を縛る重石となるのであれば。
凍らせると決めた心だった。

「・・・はぁ・・・・」

溜め息が、風に流れていった。
せめて滲みる消毒薬でも持っていこうか。
泣かないように。
できるだろうか。

そして。
ちゃんと言えるだろうか。
一番言いたい言葉を。

「おかえりなさい／帰ってきてくれて／これ以上嬉しい事はない」　とー。


＋END＋

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久々に更新したのがこんなんでさーせn
別キャラにも大切なことがありましたが、ここはハニのブログなので一応自重。
そんなわけで、旦那が重傷でかえってきましたよと。
さー不安定期だぞ！！！！！
すんませn
同時重傷だったヨキさんも是非養生してね！！！！

ちなみに正式なタイトルは

「消してしまう涙に憐れみと礼は要らない」
という意味を込め。
「しょうるいあわれみのれい」とよみまs
文字あてただけとかいわないよ！よ！！
イミフでさーせn
ほら廚２病廚２病（（